みなさんこんにちは。
コロナ疲れで気持ちがふさぎ込む、やる気が起きない、鬱っぽいって人増えてませんか。それは、自律神経が関係してるかも。そこで、「自律神経が乱れると」、「自律神経を整えるためには」についてお話していきましょう。
自律神経とは
自律神経を詳しく知ってもらうためにまずは、神経全般について説明していきます。
中枢神経と末梢神経
神経系は、中枢神経と末梢神経があります。
中枢神経は脳と脊髄とに分かれます。
脳は、全体の司令塔の役割をしています。
人間の体の中枢を担っている、脳と脊髄を中枢神経と呼びます。
末梢神経は中枢神経から枝分かれをし、全身に広がっています。
例えば「手や足に分布して手足を動かし、熱さや冷たさを感じる。」「内臓に分布して内臓を働かせる。」などがあります。
脳と脊髄以外の神経を末梢神経と呼びます。
自律神経と体性神経
末梢神経はさらに2つに分かれます。
自律神経と体性神経です。
この二つの神経の大きな違いは、自分の意志で動くかうごかないかです。
自律神経は自分の意志では動かくすことが出来ません。
例えば、食事の後の消化です。「さあ、消化しますよ」と意識しなくとも自然と消化液が分泌され消化が行われます。
「暑いから汗をかいて体を冷やそう」と意識しなくとも自然と汗がでてきます。
一方体性神経は自分の意志で動かすことが出来ます。
例えば、何かものをとりたいから「腕を動かす」、目的の場所に行きたいから「足を動かして歩く」など脳で意識することで体を動かすことが出来ます。
体性神経は知覚神経と運動神経に分かれます。
知覚神経は、末端で受けた情報を中枢に伝えます。運動神経は、中枢からの指令を末端伝える。
例えばやかんを触った時、「熱い」という情報を知覚神経によって脳に伝えられ、脳が運動神経を介して「手を引っ込める」という動作になります。
交感神経と副交感神経
自律神経は二つに分けられます。交感神経と副交感神経です。
交感神経のはたらき
交感神経は私たちが活動している覚醒時や運動中、緊張や不安、恐怖、怒りなどのストレスを感じた時などに働きます。
「闘争と逃走(fight and flight)の神経」とも呼ばれます。
闘うときは、体は緊張し心拍数が上がり血圧上昇します。また、相手の行動を良く見るために瞳孔は散大します。
逃げる時も、体は興奮した状態になります。
副交感神経のはたらき
「副交感神経は交感神経の逆の働きをする」と考えればいいです。
副交感神経は食事中、睡眠中など体がリラックスしている時にに強く働きます。
食事で蓄えたエネルギーや栄養を吸収して脳や体を修復します。
疲れた体をゆっくり休めてメンテナンスを行い、心身を休めてエネルギーを蓄える役割があります。
交感神経には身体機能を活性化させて体を臨戦態勢にする働きがあります。副交感神経には戦い傷ついた体を修復し休息させる働きがあります。
交感神経と副交感神経が状況に応じてバランスよく機能することで体は正常に働いてくれます。
交感神経 | 器官 | 副交感神経 |
散大 | 瞳 | 縮小 |
少なくなる | 唾液 | 多くなる |
多くなる | 汗 | 少なくなる |
拡張 | 気管支 | 収縮 |
収縮 | 末梢血管 | 拡張 |
亢進 | 心拍数 | 抑制 |
抑制 | 胃腸のはたらき | 亢進 |
抑制 | 胃液、膵液 | 増加 |
排尿抑制 | 膀胱 | 排尿促進 |
自律神経のバランス
①タイプは理想的なバランス
交感神経と副交感神経バランスよく保たれている状態です。
高い水準で活動と休息を上手に切り替えることが出来ます。
精神も体も健康的に生活ができます。
②タイプは交感神経が過剰になっている
現代のストレス社会において、もっとも多いタイプです。
交感神経が優位だと、ちょっとしたことでイライラしてしまいます。
また、不安や恐怖を感じて心身共に緊張することが多くなります。
副交感神経の働きが低下しているため、十分な休息もとることが出来ません。
③タイプは副交感神経が優位になっている
副交感神経が優位になるとリラックスしすぎて、適度な緊張感が失われます。
そのような状態が続くとやる気や意欲がなくなります。全身倦怠感、うつ状態になります。
食欲が亢進するため、食べ過ぎてしまいます。
④タイプは交感神経と副交感神経とも低下している
一見したらバランスはとれているように思いますが、交感神経低下していると、行動力弱く、覇気がなく元気不足です。
また副交感神経が低下しているので、十分な休息がとれておらず、元気がなくなります。
自律神経のバランスがくずれやすいのは
生活リズムが乱れている
自律神経は脳の中の視床下部がコントロールしています。
自律神経は1日の中でリズムをもって働いています。
日中交感神経が優位になり活発に活動します。夜になると副交感神経が優位になり自然と眠気が起こり休息へと導きます。
しかし、昼夜逆転の生活や夜更かしの生活が続いてしまうと、自律神経の日内リズムがくずれます。
また、年間を通してもリズムが決まっています。
冬は交感神経が優位になりやすく、夏は副交感神経が優位になります。
汗をかいて温度調整を行っています。しかし、現代では夏は冷房の効いた部屋で外に出ると暑いと
温度差が激しい環境で過ごしています。
また、気候異常で患打差が激しくなっていて年間のリズムもくずれやすくなっています。
結果、自律神経のバランスがくずれやすくなります。
ストレスによる
不安や恐怖の時は心身が緊張し交感神経が優位な状態です。
仕事、学校、家庭、人間関係のストレスにより不安や恐怖状態が続くと
交感神経が優位な状態が続きある一定以上続いてしまうと交感神経の働きが、
一気に低下します。張りつめていた糸がぷつんと切れたような状態です。
結果、自律神経のバランスがくずれます。
ホルモンのバランスによる
視床下部は自律神経の他、ホルモンのコントロールも行っています。
女性は特に、月経、閉経と女性ホルモンの変化があります。
女性ホルモンが自律神経に影響をしていることが報告されています。
更年期障害の症状は自律神経の乱れによる症状が多くでることからもホルモンと自律神経が
関係しているといえるでしょう。
結果、ホルモンによって自律神経のバランスがくずれます。
自律神経が乱れると起こりうる症状
自律神経が乱れると心身の様々な症状が現れます。
不眠、多夢、歯ぎしり、頭痛、耳鳴り、耳閉そく感、めまい、やる気がでない、不安感、うつ、パニック障害、不安神経症、多汗、手足の冷え、目の疲れ、眼精疲労、喉のつまり、声がでない、アレルギー、喘息、アトピー、動悸、息切れ、気持ち悪い、吐き気、過食、過敏性腸症候群、便秘、下痢、生理痛、生理不順、頻尿など。
自律神経の乱れを整えるセルフケア
自律神経のバランスの項で上げたタイプ別にセルフケアを紹介していきます。
交感神経が過剰になっている
このタイプの方は、まずはリラックスする行動を心がけましょう。
①深呼吸をしましょう。鼻からゆっくり息を吸って、鼻から息を吐きます。
この時に体を伸ばして息を吸います。
4秒吸って、8秒で吐くようにしましょう。
これを一日のうちに何回も行いましょう。
②自分の好きなことを見つけ、それに没頭する時間を作りましょう。
ショッピング、カラオケ、スポーツなんでもいいので、嫌なことを忘れてできる趣味を行いましょう。
③足の指のマッサージをしましょう。
足の指を1つずつつまんで10秒ほどキープしましょう。全部の指を同じように行っていきます。
④入浴をしてゆっくり体を温める。
この時、瞑想もできるとさらに効果的です。瞑想ができなくとも、
何も考えずにぼーっとして入浴するだけでも効果があります。
脳を休めることが大切です。
副交感神経が優位になっている
①適度な運動を行いましょう。
30分程度のウオーキングやストレッチを行うことで交感神経が働き始めます。
②朝起きたら日を浴びましょう。まず起きたらカーテンを開けて
お日様をあびる。自律神経は日内リズムがあることをお伝えしました。
日を浴びることにより体が活動するスイッチが入ります。
活動のスイッチが入ると交感神経が働いています。
交感神経と副交感神経がともに低下している
ともに低下している時は、交感神経、副交感神経のどちらかを活発にしてあげると相乗効果でもう一方も活発になります。
よって、上記のことがらで自分がやりやすい事柄を行ってください。
深呼吸、好きなことをする、足指のマッサージ、入浴、ウォーキング、日光を浴びる。
最後に
しかし自律神経が乱れている時は、なかなか上記のセルフケアをやる「元気」、「気力」がおきない方が多いです。
セルケアができる方は、自律神経の乱れが軽度だと言えます。
軽度の方であればこれらのセルフケアを行うだけでも症状が緩和していきます。
頑張りすぎず、ダメな時は何もしないでゆっくり休むことも大切です。
鍼灸整体サロン温春健心
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